「パーパス」に則った第1弾レトルトカレーの開発


有馬カンツリー倶楽部の経営は、ゴルフ場運営会社の新有馬開発株式会社とレストラン運営会社の株式会社ニューアリマの2社で構成されています。
2022年4月、会社設立以来60年を超えて初めて、2社それぞれのパーパス(企業の存在意義)を定めました。
新有馬開発は「すべての人にゴルフを拓き、これからのゴルフ文化を創造する」とし、ニューアリマは「すべての人に食を拓き、これからの食文化を創造する」としました。
現在、ニューアリマでは「すべての人に食を拓き」に基づき、同様の取り組みを始めています。
「これまでゴルフ場に来場されるゴルファーにしか提供してこなかった 『ゴルフ場の食 』を、ゴルフをしたことがない人にも広く提供する」という取り組みです。
長い間、ゴルフ場レストランの食事は、ゴルファーという限られた人々にしか提供されてきませんでした。1日に18ホールプレーするうちの9ホール終了時点で食事休憩を取るという日本のゴルフ文化により、ゴルフ場に来場されたゴルファーは「必ず食事をする」、いや「しなくてはならない」という習慣が当然のごとく続いてきました。

しかし、新型コロナウィスルによるパンデミックがこの習慣を壊しました。
屋外でのゴルフは安心・安全で感染の可能性は低いが、屋内は安心できません。できるだけ屋内の滞在時間を減らすためにレストランを利用しないというゴルファーが多い状況となりました。
そして、ゴルフ場で食事を取ることは当然ではない、レストランを利用するかしないかを決めるのは消費者であるゴルファー自身なのだという、サービス業としては当然の形となりました。
ゴルフ場レストランの運営としては危機的状況です。しかし、インターネット環境が整った現代では、様々な可能性を考えることができます。
そうして生まれた考え方が、「これまでゴルフ場に来場されるゴルファーにしか提供してこなかった『ゴルフ場の食』を、ゴルフをしたことがない人にも広く提供する」という取り組みなのです。

その第1弾として行ったのが、オリジナルのレトルトビーフカレーを開発し、ECで広く販売しようという取り組みです。
国民食といえるカレーは、ゴルフ場レストランにとっても長らく定番食となってきました。
後半のプレースタートまでの限られた時間内で速やかに提供でき、気軽に食べられるメニューとして、日本の多くのゴルフ場でカレーライスはメニューに載っています。

有馬カンツリー倶楽部レストランでも、オープン以来の定番メニューとなってきました。
フルーツチャツネを使った甘味と少しの辛味、じっくり煮込んだ濃厚なコクのある昔ながらの欧風カレーです。
この有馬カンツリー倶楽部のビーフカレーはオープン以来60年に渡り同じレシピで作られています。
現在の料理長で6代目。初代料理長が作ったレシピを代々受け継いできました。
初代料理長は明治から続く神戸の老舗ホテルレストランで腕を磨いた人で、ゴルフ場レストラン設立時にヘッドハンティングしたそうです。当時のホテルで提供していたカレーレシピに料理長のアレンジを加えたものが有馬カンツリー倶楽部のオリジナルカレーとなりました。

60年間、倶楽部メンバーを中心に多くのゴルファーに「美味しい!」と親しまれてきたカレーですが、このままではゴルフと無関係な人には知ってもらうことも食べてもらうこともできません。
ゴルフ場ではこんなにも美味しい食事を提供しているんだということを知ってほしい!
美味しい食事がゴルフを始めるきっかけになれば、どんなに素晴らしいことかと思い、ECによる食品販売をはじめようと考えました。
本当は料理長が作ったカレーを最初から提供したかったのですが、いきなり始めるには、さまざまな超えるべきハードルがたくさんあったので、段階を踏んで進めていこうということになりました。
そこでまずは味を再現したレトルトから始めようと考えました。
OEMの会社に何度も何度もサンプルを作ってもらい、1年を掛けて2022年2月にようやく完成しました。当時のホテルで提供していたカレーレシピに料理長のアレンジを加えたものが有馬カンツリー倶楽部のオリジナルカレーとなりました。

販売を始めるにあたっては、まず「マクアケ」というクラウドファンディングの先行販売サイトで1か月間支援を募りました。
目標金額20万円に対し100万円を超える支援をいただくことに成功し、メディアへの告知も、これをきっかけにインターネットのヤフーニュースで「神戸のゴルフ場で出されたカレーがうますぎて驚愕」という記事が掲載されると、自社のショップサイトにおいて1か月間で1000食を売り上げることができました。
北海道在住の女性によるリピート購入コメントでは「これまでにこんなに美味しいレトルトカレーを食べたことがない」という評価も頂けました。

このことから「ゴルフ場の食」にはまだまだ大きな力が秘められていおり、ゴルフをしない人にも広めることができると確信しました。
2023年10月、事業再構築補助金を活用し、料理長が調理した冷凍ビーフカレーのEC販売を始めるにまで至っています。また、レトルト第2弾としてカレー同様に60年間変わらない味のビーフハヤシが完成、2023年7月に「マクアケ」にて先行販売を実施し、200万円を大きく超える支援をいただけました。
ニューアリマのパーパス「すべての人に食を拓き、これからの食文化を創造する」に則り、これからもゴルフ食を広めていくことに邁進していきます。